相続データ
相続人 5人 : |
配偶者あり・子4人(長女・二女・長男・次男) |
財産の内容 : |
財産の価格 |
503,311,833円 |
債務等 |
268,482,371円 |
課税価格 |
324,829,000円 |
確定した相続税 : |
通常評価 |
30,375,500円 |
申告税額 |
19,568,900円 |
節税額 |
10,776,600円 |
生前の節税対策
小池さんは、アパートの大家さんです。自宅を含めて、その周辺に約1500坪の土地を所有しておられました。大工さんだった小池さんは15棟程木造の貸家を建てて賃貸していました。貸家が老朽化してきたことや土地利用の効率が悪いので、当社で提案し、節税対策と収入確保のために、貸家を1棟ずつ解体してアパートに建て替えていきました。アパートは毎年1棟か2棟ずつ建てるとし、6棟目が立ち上がり、敷地全体がほぼ計画どおりに利用できた頃、急な心臓発作で小池様は亡くなったしまったのです。まだ64歳という年齢でした。相続を意識するには、若かったので、まわりの人達は心の準備も何もない突然のことでした。
相続コーディネートのポイント
遺産分割 : |
すぐに資産評価をして税額の概算を出すとともに、相続税の納税資金の準備の提案をしました。小池さんの相続人は、配偶者と子供4人です。二次相続のことを踏まえて配偶者には自宅だけとし、子供はアパートを1人1棟か2棟取得させるとしました。遺産分割協議書は実にすんなりと作成できました。 |
評価 : |
小池さんの土地は公道と公道の間の長方形で、真ん中に私道を通していました。前面の公道には路線価はついていますが、中に作った私道には路線価がつけられていなかったので、税務署と協議の結果、前面公道の80%とできました。また、アパート1棟毎に所有者を分けたため、土地を分筆しました。 |
納税 : |
小池さんの財産には相続税が払えるだけの現金の蓄えはありませんでした。そこで、土地を売却するしかないと判断しました。当時は、まだ古い貸家4棟残っている区画がありましたので、売却はそのうち半分の75坪と決めました。まずは入居者の立ち退き交渉から始め、売却地にある2世帯に明け渡してもらうようにしました。 明け渡しは、幸いにスムーズに進み、貸家を解体して、売却活動に入りました。バブル経済の余韻が残っている頃でしたから、情報を出してほどなくまとまり、申告前の5月には残金決済が完了しました。 |
価値はココ!
○私道の路線価で評価減
私道には路線価がついていないので、税務署に路線価を確認、減額できました。
○土地の分筆で評価減
土地を分筆することで接する道路が変わり、それにより、路線価評価が変わりました。
必然的に土地評価も減額できたのです。
○早めの売却で納税に間に合った
早めに土地の売却に取りかかったことが幸いし、申告日には予定通りに全額現金納付した上で、さらに残った現金を各人に分けることができました。75坪の土地は無くなりましたが、全財産の93%は残すことができ、申告から納税までスムーズに運んだことで、大変に喜んでいただきました。
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